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トカラ列島で皆既日食を見るには

 kntは「トカラ皆既日食ツアー」として、全島での募集人員1500名、全23コースのツアーを発表しました。

 <近畿日本ツーリスト 皆既日食ツアーサイト>
  http://www.knt.co.jp/eclipse/

 約1週間前後の旅程で一人あたり約35万円~140万円という、通常のパックツアーと比べても高額な商品となる理由は、十島村が準備できない水・トイレ・電気・医療等を含む全インフラへの対応が含まれるからだと、kntはマスコミを通じて発表しています。

 そのため、島外者がトカラ列島で皆既日食を観測をするには、このkntのパックツアーを購入することが必須条件となります。島民にとって唯一の生活の足である「フェリーとしま」も、皆既日食前後は特別期間となり、何割かの島民席を除けば、ツアー客のみが乗船できる専用航路となります。また、交通機関の制限から、数ヶ月前から島に上陸して皆既日食に備える者も出てくるのではないかと予想されるため、一部の報道によると、入島制限条例の制定も検討されつつあるようです。

 一方、島民側の声としては、kntに一括管理を託した村の判断に賛否両論であり、特殊な状況下のため行政の判断に応じたいとする声や、「島の収益が見込めず、今のところkntからの利益の還元の約束が無いにも関わらず、一企業の事業のために協力するのはおかしいのでは?」など、さまざまな意見が出ています。

 しかしながら、特別期間中は、たとえ島民であっても親類や知人の呼び寄せが制限されることや、悪天候で日食が見れない場合でも高額のチケット代を払ったツアー客の対応をせざるを得ないことに、不安や精神的プレッシャーを感じる人も少なくないとのことです。